かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

言葉

砕かれた草

一年以上お会いしてない方から 砕かれた草という 本が贈られてきた 茶道をはじめ 西洋的な、キリスト教の観点から日本の文化についてかかれたものだった 茶室や床の間は私は謙遜という言葉を 彷彿させる その最たるところは 粉にした茶をのむというところだ …

草の葉より

I celebrate myself, and sing myself,And what I assume you shall assume,For every atom belonging to me as good belongs to you. 私は自らを祝う そして 自らを歌うのだ 私に在るその芯に至るまで あたりまえのようにそこに在る あなたにも在るそのちい…

たのしむを

おもいだすを そもそもがうたうたいの相手は山で 海で空で風で なんの疑いもなく ただただその時の空にのって 口ずさむ 言葉が乗れば上等 言葉がなくとも口から音が出れば しあわせ 楽しむを あふれでるものを 楽しむを 満ち満ちているそのさまを 日は沈みま…

本の中の人

本が読めないはずだ わたしは本の中の人だったのだ 記憶力はあまり良くないが 本の中の人が本を読む設定ならば 本を読むであろうが 本の中の人は それどころではないほどに 船の中にいるように 波の上に揺らされて おおうみのときも 凪のときもあっただろう…

あおきよる辺

1 あおきそらのよる辺をうつすこころは久しく待ちし光をのぞみてつどう わたしはまつよ光を草の原の小さき水辺と 尊き遠きみずうみ やがてくらき青さはよあけとともに(光にとけて ここにいるここにいるよいまここにいる ちいさき水辺のほとりに 光となりて …

かけら

そこにはもう ないのだ 音のみぞしる さざなみの そこにもうなくとも カタチあり 美しき、よあけのうまれの朝 むかしのことばは むかしの「もの」語りは わたしの、 わたしの かけらをのこしていく そのかけらを またこなごなにしては 絵の具にし わたしは …

一鱗

さいはてに おおうみの 水面 一鱗の みつけし われも いきる よろこび 一鱗とは その言葉を知るほんの二日前に 朝日にひかる水面にきらりと うつる光をみた その光をたよりに鳥が魚をとるのだよ と傍らの人がおしえてくれる わたしはそれをおしえてもらって…

生き延びるための、

文章を書くことが好きだというよりも まさに言葉を書くことで自分と対話する そこにだれかが何かを言ったとしても それはわたしの世界であり わからないといわれても それでよく 共感した、と言われても 苦悩に満ちてる、大丈夫? と言われてもそれは仕方な…

手放すこと

手放すことは失うことではない よろこびを持って手放すと 手放し方はしっていた けれど 手放すことはさしだして なくなってしまうことだと おそれおののき 握った手から落ちていく砂を眺めながら もう目の前にない現実さえも 握っていた いいえ手放すことは…

詩編23

He makes me lie down in green pastures; みどりの野に憩うわたしにhe leads me beside still waters; 水をあたえる神は he restores my soul. わたしのたましいをいきかえらせるHe leads me in right paths for His name's sake. 光の道へ 神よ Even thoug…

もし

苧麻=もし 朝鮮から伝わる苧麻ちょまのことを 現地ではもしというのだ なので日本ではからむし 韓もしからの言葉だろう もしを扱っている店にいくと 現地に精通している友がここは 死装束をつくる布屋さんだよと いう わたしにとって 大切、とは 切るに忍び…

紙にかく

直に描く とは 直に描くことが なくなりつつ あり ではいま あえて 描こう ではないか 描こうではないか 芯のところで こころがいう 私の雨露うろ、と 削られてしまった 心の片かたわれ、と 燃えつき 炭になってしまった わたし そのものたちと 墨汁となり …

命を装う

・ 冬に口紅をかいました 多くの朱から店員さんに選んでもらう ルージュ(イタリア語で確か赤) よくかんがえてみると このように赤い色の口紅を 手に入れるのは初めてかもしれない 慣れない感じで口紅をつけると 紅をさしている、と二人からいわれました 紅…

水俣、記憶 、花の億土へ

60年をすぎてもなお、惹きつけられるその理由は何故なのか。「歯止めとしての記憶」水俣病講演会に縁あって足を運んだ。 石牟礼道子著「苦海浄土」を読むと水俣病という「わたし」から遠い、過去にしてしまいそうな事柄にも関わらず、そこに起こっているこ…

定点観察

きっとここは わたしのなにかに とてもたいせつな なにかに触れる場所だ と 思う 若いときは いつもそれをさがしていた とても探すように 動いていたとおもう いつのまにか 同じ場所に住み続け 家庭という心地よさを 味わい 庭を耕す整える日々 整えられてい…

大切

もし わたしから 言葉や文字や いろいろな記録のものが きえてしまったとしても 魂の記録まで 消すことはできない わすれようとされても けされようとされても もしかすると なまえまで わからなくなっても 刻んだ大切な記憶 大きく刻む 大きく切るように 刻…

無題

芽が 芽であり 葉が 葉である 花が 花であり 蕾、開きいづれまた散る そのさまに そのものとして 寄り添っているひとだと ふと言われた 自分が種であるときに 花ということが わたしにはできないし 花であるときには 花でいる そのひとはなぜそんなことを 伝…

傘さして

晴れた日には すぐにはこまらぬが 雨の日には ずぶ濡れになる いつのまにか 晴れた日に日傘はもてど 雨の日に傘を持ち歩かなくなった ずぶ濡れになっているのに 傘を刺しなさいよ、と 心がずぶ濡れになったとき いわれた おひさまが出ている時の 傘と あまぐ…

内なる詩人 

わたしの中に詩人がいる 内なる詩人がいる 詩人は私が話す時に沈黙し 黙すると静かに語り始める 詩人はあまり言葉を信用していない 呻きや嘆きだかが 表し得るものがあることを知っている だから詩人はずっと泣いていることもある 詩人はあまり言葉を信用し…

信頼について 引用

信頼とはいきることの基盤をなしている 自己への信頼も他者との信頼の間に育まれる。心を開いてくれる他者と出会えたとき人は他者との間だけではなく 自己との新しい関係をも結ぶことができるのはそのためだ 心を開くとは 他者を迎合することではない そうし…

now is the time

なまえというのは 驚きである エネルギーだけを ここ数ヶ月感じていた存在が いまこうやって 世に出てきたと 知った時 名を知った時 まだこの目であったこともないのに 涙がとまらない といういま 詩はできても歌はできないと 言っていたわたしに 歌が、すー…

この世はつまらない

あおむしあお というちいさなお話があり こどもたちに春のはじめのこの季節にきかせる 蝶になる前のあおむしは 地を這い、たびたびとんでくる 自由な蝶たちをみあげてはあそぼうと 問いかけるが けれどみなそこにはとどまらず 踊りに、あの木までいくのよ、 …

the weight

冬に友に急遽つれていってもらった 昔から存在だけは知っていたトラックザファニチャー スタッフをふくめて何もかも 趣味がシンプルで潔いよい ファンが多いのも納得 夫とあまりにでかけることが少なくて 今年は意識してどこかにいこうとなった 1回目 隣り合…

きらきら

見失いかけていた感覚を取り戻しつつあった春の日啓蟄のころ 写真されど写真 写真をみるまえに彼女の言葉にしばらく立ち尽くし 彼女の映像と声にまたしばしなきました ひとのあらわすもの形造るものはほとばしるそのひとの中に内在した宇宙 そのきらきらした…

結露

こんなことで ないては こんなことで いきどおっては ここではやっていけない そうおもってふたをした ふたのなかの もやもやは そのうつわのなかで おられなくなり うつわがわれる われるうつわは かえがきかない じょうぶにあろうと われたことをむしする …

灯す器

灯す ここにいることは どこにいても 神様ご存知 だけど灯台のように きてください ここにいますと、 わたしは 灯す かみからの舟のようなつかいが その灯台をめざすように やってくる わたしは このうえない ゆたかなみずうみの 岸辺 あるいは ちいさな島 …

letter わたしからわたしへ

わたしからわたしへ (前略抜粋) 空虚になったとき どうにかしようとして 誰かに会ったり 何かで埋めようとして わたしは私の中の人とむきあえたかな (わたしはわたしに言わねばなるまい) だいすき 愛してる わたしがわたしにいう 大切な言葉 特別な存在 …

room

クリスマスというと わたしはいちばん最初のクリスマスを 想像する 神の御子のイメージとはうらはらに 馬小屋の決して衛生的ではない場所で マリヤは普通ではない状況環境で出産しようとしている 寄り添うヨハネもまだ経験値の低い若い青年 社会的にもおおや…

霜降

昨日 Liveの前に連絡がとれなくなっていた 友の死を知る 生きている不思議 死んでいく不思議 随分とあってなく 一月に連絡をとって その後返事がなく 病気というのは きいていて しんどいのやろうと そのままになっていた 共通の友人が 何か虫の知らせをかん…

「あらない」

・ ひらがなの、素朴な音が好きだ 少し熱が出ようとしている予兆の心身に 手紙が届いた https://ameblo.jp/mirumirumanimani/entry-12760929142.html みるまにが 投函してくれたそのてがみは 時限装置のように 弱る私にじわじわと 未来からやってくる助け手…