かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

舟 ただ 舟にのりこんでしまった 舟は凪ではうかんでるだけ 風がおきるとうごく 風が強いとゆれる わたしはどこにいくの 櫂をもてと友はいう その舟の船着場は あのひとの寄る辺 あのひとはよあけとともに漕ぎだそうと している まだ暗いうちに まだ暗いうち…

灰仕立て

たき木、はひとなる、さらにかへりてたき木となるべきにあらず。しかあるを、灰はのち、薪はさきと見取すべからず。しるべし、薪は薪の法位に住して、さきありのちあり。前後ありといえども、前後際断せり。灰は灰の法位にありて、のちありさきあり。 道元和…

土に綴る、土にうたう

https://youtu.be/ZqVkWhvbNmA もう枠にとどまることができない 土によばれて、 もしあるのなら 土の譜に 星の譜に こころをあずけて 歌っていきたい とすぐに忘れて 忘れたこともわすれて 何度もあきられるほどに ほうぼうからのサインに 気づくことに いま…

命を装う

・ 冬に口紅をかいました 多くの朱から店員さんに選んでもらう ルージュ(イタリア語で確か赤) よくかんがえてみると このように赤い色の口紅を 手に入れるのは初めてかもしれない 慣れない感じで口紅をつけると 紅をさしている、と二人からいわれました 紅…

ヤンファの花に寄せて

ほんとうのなまえは かくしておくものだ とらわれないようにと あなたのなまえは わたしのなまえは とはなびらが かさなるように かりそめの なまえが 芯の(真の) わたしをかくしていく わたしがなにものなんて あなたには わたしでさえ わからないのに う…

水俣、記憶 、花の億土へ

60年をすぎてもなお、惹きつけられるその理由は何故なのか。「歯止めとしての記憶」水俣病講演会に縁あって足を運んだ。 石牟礼道子著「苦海浄土」を読むと水俣病という「わたし」から遠い、過去にしてしまいそうな事柄にも関わらず、そこに起こっているこ…

演劇

とても楽しい どうしよう楽しい 終わってほしくない と娘はいう たぶんそんな風にいうのは 初めてだ 静かであまり自己主張もせず 言葉はとてもある人なのだが 出すのがあまり上手ではない それはいざとなると私も同じで (というと驚かれるが) 気質は違うけ…