かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

定点観察

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きっとここは

わたしのなにかに

とてもたいせつな

なにかに触れる場所だ

思う

若いときは

いつもそれをさがしていた

とても探すように

動いていたとおもう

 

いつのまにか

同じ場所に住み続け

家庭という心地よさを

味わい

庭を耕す整える日々

 

整えられているかどうか

わからなくなるとき

 

心地よさを失ったように

感じるとき

どこか

新しい場所にいきたくなる

 

 

 

場所みしりをしつつも

何かの点で、ここは!という場所を

直感で

たずねてみる

 

それは本であるときもあるし

人であるときもあるし

 

一度たずねてもう一度、と思っては

いるが叶わぬ場所もある

 

けれどその、点が

わたしの点と繋がるとき

わたしの日々の何かにつながるとき

 

丁寧に自分を観察しようと

なるほどに

その場所がよいときがある

 

 

喫茶室というのは

いろいろな要素があると思うけれど

 

自分と静かに向き合い

対話するように

 

静けさ

静謐

 

美味しいと

いう

言葉の奥に

大切にされている

尊ばれている

という

感覚を

味わう

 

そんな装置が理想だと

 

点は

わたしと点で繋がる

 

つながった点を持ち帰り

また私の点を養おう

 

その点が遠くあろうと

二度とおとずれないかもしれない

場所であったとしても

 

永遠に

わたしがその点と繋がろうとする限り

 

定点観察していく

 

心地よさとはなにか

美しさとはなにか

喜びとはなにか

かなしみとはなにか

 

一杯の珈琲に

一杯の椀に

 

日々の何気ない一杯に

その特別な、ニュアンスとともに

みていきたい

 

点をさがしに

わたしの点と繋がりに

 

旅とは賜ることだと

 

点を賜る

大げさなようで

いや

大きなことだと

 

 

 

 

2023.5.28