かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

灰仕立て

 

 

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たき木、はひとなる、さらにかへりてたき木となるべきにあらず。しかあるを、灰はのち、薪はさきと見取すべからず。しるべし、薪は薪の法位に住して、さきありのちあり。前後ありといえども、前後際断せり。灰は灰の法位にありて、のちありさきあり。

 

 

 

道元和尚の言葉が

つきささる

 

わたしは燃えてしまった

 

薪ですらない

それだけ燃えたということだ

 

こんな風にもえている

くるしさにうつる

火はなかった

 

灰は薪になることは

ないそうだ

 

 

わたしの生きとしいまは

灰なのだ

 

燃えたのだからいいではないか

樹木が切られ

薪となり

くべられたゆく先が

灰だとは。

思いもよらず

それでもそこに水をさすことは

できず

 

その灰によき香りのひとつでも

香合から出すかのように

供えるのもありではないか

 

ありではないか