かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

かほ

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おどるひと

描くひと

うたうひと

 

 

おどるひとのおなかに

子をさずかり

一緒にうたいおどり描いたのは

もう五年は前

 

そのときのえがくひとも

子をさずかり

 

うたうひとであったわたし

 

 

わたしは

 

もうないであろう

その授かりについて

かんがえていたら

 

子を産む夢を水中の中でみた

産着に包まれたそのこと目があった

 

その子の名前はかほというらしい

 

とても愛おしくて愛おしくて

この世にはいない存在ということを

夢の中で知りつつも

 

たぶん数分であったろう

その抱き上げた時間は永遠で

 

めざめたらもう会えないということを

知っているかのようなゆめのわたしは

 

せつない気持ちをかかえながらも

かほちゃんっていうの、

 

とつぶやいた

 

あの子はこの世にこようとして

来られなかった子かもしれない

 

大きくなって大きな存在となった

かつてのちいさないちばんめにうまれた子が

 

家族の絵をむかし描いた

 

それは子たちが3人にいる絵

手をみてもらうことがあって

その方にも3人うむといわれた

 

実際にはふたりの子がいる

 

かほがこようとしていたとき

わたしは自分の面倒を

うまくみることができず

たぶんかほは

帰っていったのだ

 

3という数は

 

うたう・おどる・えがく

の数とおなじ

 

 

またうたいなさい

おどりなさい

えがきなさいと

 

かほ、が

いやうちなる

かつてのわたしか

 

が言っている

 

おどるわたしはすてきだった

うたうわたしもきっとよいだろう

描いてみるわたしも

 

ひととくらべるものじゃなくて

ただただ

 

そのエネルギーのかたまりを

 

世にうみだす

 

うちなる方へむかうのは

 

そのエネルギーの源の源泉を汲みにいくのだ

 

いや目の前にある漏れでる光の水をただただ

汲みにいくのだ

 

くみにいくとおもってるのはわたしだけで

日々与えられている

 

かほ

ときいて

顔、

顔と顔となった

 

光にてらされたら何者かの顔を