かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

茶の木

あらざらむ

この世のほかのおもひでに

いまひとたびの逢ふこともがな

 

 

言葉の奥にひそむ熱さは

真夏の

何年にもわたって地中に潜んで

うまれ翡翠から日に日に

色濃くそしてなきさけぶ

蝉のごとく

 

表にでるときには

もうすでに天にいくときなのかも

しれない

うまれるはしぬことで

しぬことはもしかすると

また一粒の麦がごとくまた生かされること

しぬとなったとき

わたしは誰にあいたいだろう

 

茶の芽をつみながら

のびゆくはずだったその芽を

嬉々としてつみながら