かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

松井浄蓮さんという方

 

母と母の妹つまりは

叔母の家へ

 

理科の教師をされてい

叔父は早々と滋賀の山奥に

家を構えいまでは

写真と草花と戯れておられる

 

こんなふうにあうことはあっても

親戚の家にいく

というのはなかなかないことなのだが

(以前に行ったのは25年も前であった)

 

きのうのことは忘れても

この年代の方々のむかし話は

タイムマシーンで唐突に私と

母1人では出てこない

思いがけない話が出てくる

 

祖母はわたしにとっては大きな影響を与えた

ひとだけれど

祖母たちの眠る坂本に

浄蓮さんという方がおられたらしく

その文化的なにおいのする山奥の住居には

今でも引き継がれ

叔父はご縁でお正月のお膳をよばれたと

言っていた

すると母かだれかがおかあちゃん(祖母のこと)が浄蓮さん浄蓮さんて

いってたよねと言い出す

 

農家で育ち農業研究所のようなところで学ぶこともあったのに町の商いをするところへ嫁いだ祖母は町に居ながらも

茶花やお漬物や 時折実家に帰っては

農的暮らしに寄り添っていた