かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

あさひとりのじかん

 

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土曜はまだ大人もこどもも

半ドン、昼まで学校や仕事があったころ

日曜の朝、大人はゆっくりねている家が多かったかとおもう

わたしはそんな家族がまだ寝静まった朝にひとりで

朝ごはんをつくるのがだいすきな小学生だった。

おとながおきてこないようにそっとつくる

自分だけの朝ごはん

 

 

 

お菓子をつくるようなそんな感覚で

あそびのような、

いまの私の言葉をつかうなら 

じぶんをもてなす

 


そんな時間

朝の光、特におもいだすのは

冬の光

 


冬ならではの陽の光が

ほのかに台所にさす

コンソメスープにキャベツとベーコンを

いれよう

内緒で

ホットミルクに砂糖いれよう

カップはとっておきの

ピーターラビット

 


トーストではなくてこんなときは

パンケーキをきっと焼く

当時はパンケーキなんてしゃれたいい方はなくホットケーキ

卵をといて粉とミルク

メイプルシロップもバターも

たぶん日常づかいになかった、あのころ

バターというものはパウンドケーキを焼くような母親ではあったものの

普段は

はちみつを上にかけて

マーガリンだったのかも

大きな森のちいさな家に出てきた

楓みつはメイプルシロップで

バターをあんな風に

木の道具で押し当てて作るのがバターなんて全く一致しないーー。材料がどんな風にできてるなんて想像するのは本からでそれは

想像というより

妄想しながら誰かとそれを分かちあうこともなくただただ、きっと1時間くらいのその時間をたのしむ

いまから思うとどこかに遊びにいった記憶よりも何よりもう嬉しかった日曜の朝のひとりの

幸せな時間

だから今でも誰よりもはやく起きていたい癖があるのかもしれない