かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

土に綴る暦

f:id:sallygarden:20210901072302j:image

土に綴る暦

 


2020

世界が静けさにつつまれたとき

ひとりひとりがこもるくらしの中で

いつもなら

すぎていく印象を交信のように

絵や言葉にのこしてみよう、となりました

 


はにほへと

 

 

 

ヘーンの木曜に

交互にkey wordとなる

インスピレーションの言葉を

だしあっては

木曜に絵を、言葉を

ただただお互いかきだした春

 


世界がどうなっていくのだろう、という緊張のなか

おだやかに空気の澄んだ春の山々

 


いつもより意識して歩む心とからだ

 


まるで記憶を標本するかのように

スケッチするかのように

それぞれが、言葉に、絵に、していきました

 


抽象的な

インスピレーションのままに

あたえられたkey wordという

共通点だけで

 


打合せなしに

毎週だしあった

絵と言葉でありながら

感情や空気感がピタリとあうものや

 


いまみてもこのときはこうだった

と印象づける作品もあります

 


ひとにあうことのない、

人生において

ある意味、

不謹慎ながらも

貴重な贈り物のような

春の時間はいっときで

 


不安や緊張と多忙の中で

推敲を重ねずに作品を

あげていくことも

多くあり

天体も大きく

揺れ動く中

抽象的すぎて

何を考えていたか

記憶が薄いものも

実はあります

 

 

 

けれどそこにはたしかに

「私はここに生きている」

という刻みがあり

 


それは奇しくも2人が

 


旅した彼の地でみた

 


いにしえの、

名もない人たちの

えがいた壁画、

土の暦のようではないか

 


と感じました

 

 

 

 

 

 

 


毎週のように

ひとりひとりがとらえた

key wordは

時流にのったkey word、

まさしくkey、鍵であり

 


同じkey wordから

醸しだす印象は

鍵穴を通して

絵を描くひとと

言葉を描く人の風を

通しました

 


そして

みる「あなた」の鍵穴と

わたしたちの鍵穴が

どこかでなにかしら一致するとき

 


気づきや

風の通り道

もしくは

渡舟のような

往来

ちいさくも

尊い

いきる

悦びが

微かにけれどちからづよく

あることを祈ります。

 

DMより

f:id:sallygarden:20210901072347j:image

 

f:id:sallygarden:20210901072358j:image