かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

遠くの方でちかりと、灯り

今日用事の途中で立ち寄った雑木林、河川敷近くに植えた林のようで、森の中の小道には小枝がひいてある。歩いてみる。

 

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(写真はいつかの夏の焚き火。焚き火もいいです)

今年は園のスタッフを夏からお休みしていて

秋の、というか一年で一番私が楽しみにしている行事ちょうちんまつりも参加しなかったけれど、こどもたちと先生がちょうちんを作って、その中に蜜蝋ろうそくを入れて(これも蜜蝋に紐を何度も垂らしながらつくる)灯しながら歩く

 

今朝通った道はちょうちんまつりにとてもよい小道だなぁ、と思いながら

暗闇の深さについて考えてみる。

以前園のあった場所には鎮守の森があって、あたりは住宅も少なく

ほんとうに闇だった。

 

間隔をあけて歩くちょうちんウォークに、遠くの方に、あ、あそこにも灯りが、その奥にも灯りがとみながら

照らせ照らせと歌いながら歩く

 

道路拡張のための移転であったが、その「暗闇」を体験するためにはもうギリギリだったのではないか。

 

こないだ以前の園の辺りを日が暮れてから通ると

こうこうと明かりがついている。

鎮守の森だけがかろうじてあるものの森の中に入ったって電気の灯りはもれるだろう。

 

明るさの中にはあの美しいちょうちんのともしびはかき消されてしまう

 

ほんとうに大切な光の体験は暗闇の中でこそなのだ。

 

明るい世の中でかき消されること

大騒ぎの中にかき消されること

 

静かに薄暗くしてただ一つろうそくを灯すことはどんなにか人にとって豊かなことか。