かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

私たちは失敗者でも失格者でもない。



The Inner Voice of Love
HenriNouwenより


私たちの心の中には現実に痛みがある。
自分の本物の痛みだ。今ではそれは避けたり、無視したり、抑えつけたりはできないこともわかっている。私たちにばらばらになってしまった人類と一致協力して生きる義務をおしえてくれるのは、この痛みである。
だが自分の痛みと、それにまつわってはいてもほんとうに自分のものではない痛みとは、気をつけて区別しなければいけない。自分が仲間外れにされた気がするとき、失敗者だ失格者だという気持ちになったときには、こういう感情や思いに心を傷つけられないように気をつけなければいけない。
私たちは失敗者でも失格者でもないのだ。だからそんな痛みは嘘として否定しなければいけないのだ。そういう感情や思いはうっかりすると私たちを麻痺させ、大事にしなければならない生き方を妨げかねない。
本物の痛みと偽物の痛みを区別するのは戦いである。
だがこの戦いを誠実に戦っていれば自分独自の愛する使命の姿がはっきり見えるようになってくる。その使命が見えてくれば自分の現実の痛みは栄光にいたる自分独自の道なのだとますます言えるようになってくる。