かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

sounds of silence

 

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時間は決まっている

1秒の長さは決まっている

1時間の長さも決まっている

 

決まっているはずなのに

 

日の出と日の入りがめまぐるしく

音と光の点滅のように

ときに激しく

 

そしてときが止まったかのように

ときに音もなく

静寂に

 

一定のリズムさえ刻まずに

くりかえされる

 

ひとがいるだけ

山があるだけ

川があるだけ

ひとのつくりし

なにかがあるだけ

 

そのぶんだけ

振動を認めざるを得ない

そのことを認めざるを得ない

 

 

時間はいったりきたりする

 

あちらから

こちらへ

 

地平から上昇

右から左へ

 

光が一定方向にすすむと

いくら科学的に証明されようと

 

そうではない現実をまのあたりにする

 

一瞬のうちに

季節は繰り返され

おなじに安心するも

ときに

決しておなじではないことを

 

その奇妙な音を奏でる

光を放つ装置たちは

 

わたしにつたえる

 

そういうことは

ときに

あるのだ

あるのだ

 

まるで伝承の

破壊と創造の神話のように

 

 

 

 

 

 

2023.3.11kobe

#kenjinoize nakamura