かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

雲の纏い

 

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雲も重いと雨になる
どうも私はみずからの
雲をあつめてしまいがち
かろやかに浮かぶ雲になりたい

ほんとうに雨を降らすときは
天にいくときだ、と傍らのひとがいう
雨を降らさないからといって
雨の素がないわけではない
軽やかだからといって
哀しみが内包されてないのではない

湖面におちた雨水のふるえと天に昇るみえぬほどの霧のような
その人の雨水をわたしはみとめることができようか