かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

草の原 

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(写真・yutaru )

もう長く住んではいるがここまで

くさつというところについて

あらためて

考える機会はなく

 

20年も住んでいれば

思い出や思いいれも多少あり

 

けれどというか結局のところ

湖、それもおおうみに続くところに

その地があるということ

 

水を感じつつ

宿るということ

 

今でこそとても住宅が増え

高層マンションも連立していて

湖岸を想像するのは容易ではないけれど

 

山の方へ越してから

とてもとても

湖が

恋しくなる

 

以前住んでいた大津よりも

湖西湖北よりも

わたしには草津の湖岸がしっくりくる

八百久さんは江戸から続く宿場町にある

お店で今回友人たちが企画

 

くさつのある暮らし

 

と題して何か展示をといわれ

 

ほんの少し前にお出逢いした方々と

そのようなテーマで言葉をちょうだいし

私自身も言葉を出しては

描いてしつらえを考える

 

というのをやってみようとなった

 

1ヶ月近く

たいした量ではないのに

ずっと頭の中と手はくさつでいっぱい

 

それはわたしにとっては

湖のこととイコールで

 

いつのまにか

湖辺にいくのが

 

還るような気持ちになっていました

 

さて当日、別の作家さんのまるい麻の飾りと

わたしの展示が融合して

 

古本市になぞらえて和綴じした本仕立ての詩は

昔からそこにいたかのように4日間居られました

 

みてくださった方々、機会をいただいたおふたり、

そしてむちゃぶりともいう私の提案に応じてくださったおふたりにも

感謝もうしあげます。