かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

2016-01-01から1年間の記事一覧

芒種

娘がうまれてから九年がたとうとしている。どんな名前にしようかと考えるのに自然と田んぼの風景が目にはいってきたのを憶えてる。娘の名前にある、乃、には芒、禾、、稲や、この梅雨に入る前の水のはった田んぼの爽やかな風のイメージ。田歌もいいな、と思…

ろうそくをともす

いま、私の行っているこども園ではろうそくを灯すシーンがある。朝にろうそくを灯す帰るときに灯す特別なときに(誕生日やクリスマス)灯す日々のあわただしいなかで、数分少しろうそくを灯すと、心がふっと軽くなるのを感じる。心が軽くなるのは、いまある…

under the tea tree

長いこと放置されている茶畑にいくと、きっと以前は丸刈りにされていた木たちの幹がのびて、上の方に枝や葉がある。その丈は人の身長ほどもあって、あずまやのような空間のところもあった。茶の木から「私たちは本来こういう姿なんだよ」と居心地のよさでそ…

吐く、吸う

最近はネットで簡単に本が買えるし、レビューや、なにかの賞をとった、とかで購入してしまうこともあるかもしれない。でも本との出会いって、導かれるものだとおもう。名前と作者は知っていてもずっと扉を開くにいたらず、読むべくして読む時期もある。 ジャ…

NoからはじまるYesもある

イサムノグチの伝記の最後の方でアメリカ側からのオファーでビエンナーレに出ないか、といわれるシーンがある。戦前アメリカにも、日本にも拒絶された傷のあるイサムノグチは何をいまさら、とNo、という。ところがそのオファーをしたキュレーターはそこで諦…

one day at a time

God, grant me the serenityto accept the things I cannot change,courage to change the things I can,and wisdom to know the difference.Living one day at a time,Enjoying one moment at a time,Accepting hardships as the pathway to peace.Taking, …

定点観察また百葉箱

あの白い百葉箱、いまも学校にあるんだろうか。友人が数人きた先日。静かにただ静かに語る。あの白い箱のように外がいかに晴れたりくもったり、時には嵐でも、すぎゆくその場所での自分を観察していく。相手をジャッジすることも、アドバイスすることもしな…

淡々と、ただ淡々と。

もう20年以上は洗濯でお世話になっているマルダイ石鹸。場所はご存知だろうか。大津は瀬田。草津市の我が家からも近い。縁あって見学しに行ってきた。40年ほど前におこったせっけん運動のさきがけのきっかけの場所。そもそもの発端は山口県でせっけんを作っ…

花落つるとき

なにがそのものハイライトなのかわからない。咲いているときなのか、蕾のときなのか、はたまた地面におちるときなのか。朽ちていくときなのか。芍薬はつぼみの、きゅっとつまったときがすきだ。でも開いてきたときのそのボリュームに毎度おどろいたりする。…

生きる言葉を延ばすために

誕生日になると 何か目の前にメッセージがふとやってくることがある。 何気なく普段みない本棚にある大昔にいただいたちいさな詩集をひらくと目に入ってくる言葉。 、、、、 ひとが ひとでなくなるのは 自分を愛することをやめるときだ。 自分を愛することを…

ほんものはなおせる

何年か前のクーヨンという雑誌で松浦弥太郎がほんものはなおせる、とエッセイに書いていたのをとても印象強く覚えている。 松浦弥太郎氏は、物に対してもこだわりがある方だけれど、その話の中では物だけじゃなくて人間関係の話だったように記憶する。 ケン…

日本の庭には造形的な美しさだけでなく、精神的な感動がある

イサムノグチによるフラー彫刻 《「イサムノグチ宿命の越境者」よりメモ》日本の庭は多分彫刻ではないか京都こそ偉大なる教師庭は、空間の彫刻 日本の庭には造形的な美しさだけではなく、精神的な感動があるそう説明するイサムに「空間スペース」という概念…

「ひらく」と「とじる」

人、それも親族との集まりとなると私はどうも億劫になっていた。気持ちが閉じてるときはどうしても他の人がキラキラしてみえるし、波長もあわない。でもいつのまにか私が開いてるときがくる。過去の記憶のまま接していてあれ?というときがきたりする。 関係…

未来の地図

憧れでしかない、到底届きそうにない、と思っていても実際お会いしてみて、親しみやすさや、共通点を発見したりして、非常に励まされたことがあった。 同世代ですでに夢を叶えている友人たち。 のろのろとしている私としては眩しくみてしまうこともあるけれ…

旅の派生

前もって知識を得るよりも、実際に作品をみてから湧いてくる知識欲を大切にしたい。 行きたい場所はある程度設定はするけれど、そこについて詳しく調べないことが多い。イサムノグチ庭園美術館もそんな感じでたずねた。 案の定というかやはり沸々と湧いてく…

みる

美術作品を見るとき、とくに抽象的なものは、心に作用してくると思う。 ジェームスタレル然り、マークロスコ然り。 しかし創造された者のつくるものは所詮創造された被造物を超えることはできない。 海に浮かぶ島にある作品を見たあと海岸べりまでいくとその…

地上に存在しているものはそれだけで祝福であるか

内藤礼のことばより ーーある場合に、「見る」ことは「認める」ことでもあり、それはまた、「それはそれであると思う」ことだと思うのです。 「それはそれであると思わないのではない」のです。 私の「見る」働きかけと、対象からの「見る」働きかけが同時に…

彼岸明け

今日は満月で、和暦手帖を紐とくと、今日は彼岸明け、なのだそう。 17日が彼岸入り、20日が彼岸。そして23日今日は彼岸明け。そして手帖には、友人との交流から、新たな視野が開かれていることに気づくとき と記されてました。彼岸という言葉を含めて、どう…

私たちは失敗者でも失格者でもない。

The Inner Voice of Love HenriNouwenより 私たちの心の中には現実に痛みがある。 自分の本物の痛みだ。今ではそれは避けたり、無視したり、抑えつけたりはできないこともわかっている。私たちにばらばらになってしまった人類と一致協力して生きる義務をおし…

木の芽どき

ちゃんとつながるところとつながれば力は無尽蔵にあるということを人ととの関係で忘れそうになることがある。 うばわれた/そこなわれた/ 傷ついて、そう思う自分を否定する必要はないけど、その時点で自分の力にはlimit制限があることを認めてしまう。私には…

つきのはじまりから

やれやれ身体の動き。心の動き。新月とともに私の身体心も今回は「でた」感じ。普段だったら流せることにも怒ってしまったり、不安に思ったり熱も出てしまった。なんだろう海にいくと、満潮と干潮によってあまりにもかわる大地の姿。それだけ月の満ち潮に影…

rooms

“14:1「あなたがたは、心を騒がせないがよい。神を信じ、またわたしを信じなさい。 14:2わたしの父の家には、すまいがたくさんある。もしなかったならば、わたしはそう言っておいたであろう。あなたがたのために、場所を用意しに行くのだから。 14:3そして、…

つながる

たぶん、ゴールに思い描いていることが同じ。でもそれにむけて連帯して同じようにできなかったり、同じ場所にいるのにみんなと同じ気持ちなれなかったりするとき、他の方はどうされるのだろう。趣味も似ているのに波長があわなかったりすることもある。 それ…

湖国に来る?その2

実は先週沖島に行ったので、なんだか湖づいてます。いつもの風景を船内から眺める非日常古き良きアメリカのイメージ。 続きまして信楽へ。 私にとっては馴染みの場所。すきなカフェあわいさhttp://www.biwako-visitors.jp/gourmet/detail/25696 を横目にずん…

湖国に来る?その1

ココクールという滋賀のよいものよいところを紹介する企画モニターツアーに参加してきました。 おとずれた場所を紹介することになったので、少しずつ。 参加していた方は老若男女滋賀の方がメイン。ユニークな方ばかりでお話しがたのしすぎました。 まずは東…

still/room

文化の発電所という言葉を何処かできいたけれど、ここはほんとうにそういうところだ。ローカルよりもさらにローカル。 地域性の中にある、自分がすっと自分でいられるところ。まさに、still/room熟成された"わたし"ができる場所(stillroomとは保存食を作っ…

睦月朔日

満ちてはかけていく かけていくがみえないだけでそこにある。月の満ち欠けは、月にいるのではなく、ここ(地球)にいるからわかること たとえば朔日。なにもみえないけれどあることを前提に希望をもって日々歩む。いつのまにか満月になるみえるところにうつ…

room

いつもお世話になっているスティルルームで、ビオラ奏者、優子さんの企画シリーズがはじまります。一回目のゲストによんでいただいたので、今日も優子さんと織りなすものになにがうまれるか、いまから楽しみ。 銀河鉄道の夜からはじまるひととき。あの曲、こ…

こころ

わたしのこころは湖水です どうぞ漕いでおいでなさい 沢知恵さんが古い韓国の詞を日本語に訳して作曲したものだと知ったのは、うたいはじめてから一年以上たった頃だろうか。 メロディといい、湖水がでてくることばといいとてもしっくりくる。湖のあるところ…

西の魔女が死んだ

西の魔女が死んだ(梨木香歩著)という少しどきっとする本に出会った同じ頃、ガイアシンフォニーの映画の券をもらって観に行った。もう20年は前だ。 ドキュメンタリーでとりあげられている3人の人の中で無名の、このおばあさんは一体誰なのか? ダライ・ラマ…