かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

淡々と、ただ淡々と。

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もう20年以上は洗濯でお世話になっているマルダイ石鹸。場所はご存知だろうか。大津は瀬田。草津市の我が家からも近い。縁あって見学しに行ってきた。

40年ほど前におこったせっけん運動のさきがけのきっかけの場所。
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そもそもの発端は山口県でせっけんを作ってるが売れないだろうか、という話がいまの社長のところに来たことがきっかけだったらしい。



近所がまだ下水が通っておらず、瀬田がもっともっと沼地だらけだった頃、共同浄化槽が油の垂れ流しで汚れている。生活廃油をせっけんにすることができる。という話をきいて、
大津膳所の婦人会がそれなら、と廃油集めと、せっけんを使おうというお母さんたちのもりあがりが起こる。

どうも買ってくれる人の多くは生協で買ってくれる人が多いと、いまの蒼いびわこ(前環境生協)、使い捨て時代を考える会(安全農産)などとのかかわりの中、大津から滋賀県に、そして全国にせっけん運動がひろまっていったらしい。

しかしものすごいもりあがりがあって、びわこ条例ができたとき、マルダイの社長は、おわった。。。と思った、と仰った。私は意味が分からなくきいてみた。

もりあがりやブーム、ピークがくると、下り坂もくると。

県内でのあの熱烈に運動をしていた人々はどこへ、、、、??
全国に広がったおかげで滋賀県内の消費量が減ってもなんとかやってきたんですよ、、と。



社長はいま1人で月に一回ほど大きな釜でせっけんを作り続けている。

ほんとうに淡々と淡々と。熱を瞬間的に発することは時には必要だけれど、同じことを続けること、世の中の流れに変化があろうとほんとうに大切だ、と思うことを継続することの大切さを感じた。




いつも通っている道のかたわらに時間が止まったようなアジアな雰囲気の工場。
時間がとまっているのではなくて、なんというか大切なものを覆っているような空気感。

粉石鹸とはなんぞや?からまだまだ勉強不足な部分は多いけれど、私は使い続けたい。よいものはよい。





雪のインスタレーションのような粉石鹸部屋f:id:sallygarden:20160521072900j:image