イサムノグチによるフラー彫刻
《「イサムノグチ宿命の越境者」よりメモ》
日本の庭は多分彫刻ではないか
京都こそ偉大なる教師
庭は、空間の彫刻
日本の庭には造形的な美しさだけではなく、精神的な感動がある
そう説明するイサムに「空間スペース」という概念をあたえるのはバックミンスター.フラー
フラーによると世界にはさまざまな意味の空間が存在した。人間をとりまく空間、彫刻のもつ空間、そして庭の空間。すなわち「庭は、空間の彫刻」
何かを造形するとき本能的に湧き上がる「日本の美意識」はまちがいなくイサムの内なる部分であった。
「日本の遺産」が自分のものである事実も京都はイサムに確認させてくれた
自分への旅で行き着いた京都で感知したものを土台とし、イサムは自分の作風を探りあてていくことになる。
そして父親への長年の積怨から解放される旅に終わる。
京都でみつけた日本文化への深い愛がそれを可能にした。