かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

燻らす (くゆらす)

ずいぶんとハードモードできてしまった ここらで一服するとしよう 煙草の、一服とか くゆらす、とかいう 言葉遣いが好きだ 煙草の効用はないとされてしまっているが 肺に煙をくゆらせるも なにかしら 心のなにかにふれるような 気がして 嫌いじゃない パヒュ…

砕かれた草

一年以上お会いしてない方から 砕かれた草という 本が贈られてきた 茶道をはじめ 西洋的な、キリスト教の観点から日本の文化についてかかれたものだった 茶室や床の間は私は謙遜という言葉を 彷彿させる その最たるところは 粉にした茶をのむというところだ …

旅のしおり

友人の教えてくれた詩 よしさんという方の詩だそう 私にとってはいまの状況を乗り越える ための旅のしおりのように感じる ・・ 幸せの反対側 繋がる幸せ 孤独の幸せ 食べる幸せ 食べない幸せ 動ける幸せ 動けない幸せ わかる幸せ わからない幸せ 受け取る幸…

herbs

隠れロックであることは髪結の友にはばれている ヤローとクローブは魔除け 隠れることをやめる みためと中身のギャップがないという オーダーをした いつも髪型でなくこんな風に 話をきいてくれる人 柔らかい人ではない やさしい人ではないという 決意表明の…

草の葉より

I celebrate myself, and sing myself,And what I assume you shall assume,For every atom belonging to me as good belongs to you. 私は自らを祝う そして 自らを歌うのだ 私に在るその芯に至るまで あたりまえのようにそこに在る あなたにも在るそのちい…

栞について1

栞についての考 Leaves of Grass ウォルト・ホイットマン 私は自己を披露し、自己を歌う 而して、私の衣はまたあなたの衣であるだろう、 何故といって、私に属する凡ての原子は、等しくあなたにも属するのだから。 さまよいがてらに私は私の魂を誘ひ出す、 …

nocturnes

・nocturnes 夜を想う/夜が明ける 朝の粒が夜の緞帳に少しずつ音のように点を落とすひらかれるというより透けていく階調という名のそれは波うつ糸の泉を催し、営み静かに蠢めくものたちに光と音を与える それはわからぬほど無数の光の連続に それはかさなり…

・ 栞 届けられた一枚木がその布をつかまえるうごきのある風とうごかない木の対話私から生まれた布を風が届けてくれた木がとどまることのない風にそう口ずさむ 天からさす無数の光私の手から横へ横へと景色を織っていく 言葉のない語り土から聴こえるさけび…

水辺

水辺に 水司る方から 水と戯れよと その水辺すらも その水のとけこむ 風にさそわれ ここだと 水音とうたう 水面の揺れが 譜面にもみえ 月のはじまり 意図もここに 遠い月の光と 揺蕩う

たのしむを

おもいだすを そもそもがうたうたいの相手は山で 海で空で風で なんの疑いもなく ただただその時の空にのって 口ずさむ 言葉が乗れば上等 言葉がなくとも口から音が出れば しあわせ 楽しむを あふれでるものを 楽しむを 満ち満ちているそのさまを 日は沈みま…

空の空 そして

けれど 空になった器に満たそうとしても それはどうしても代わりのものではなくて 虚しいので 満たしても満たしても そうではない、そうではないと の繰り返し 山を歩いては穴の空いた器を携えて 歩く道中空にしながら ようやく気がついて 空であることを感…

空の空

色即是空,空即是色 玄奘訳『般若心経』 この世のすべての事象は,永遠不変の本質をもつものではなく,すべて空であり,また,空であることがこの世のすべての事象を成立させる道理であるということ あふれるほどに満たされた器が いつのまにか空になり そこ…

本の中の人

本が読めないはずだ わたしは本の中の人だったのだ 記憶力はあまり良くないが 本の中の人が本を読む設定ならば 本を読むであろうが 本の中の人は それどころではないほどに 船の中にいるように 波の上に揺らされて おおうみのときも 凪のときもあっただろう…

あおきよる辺

1 あおきそらのよる辺をうつすこころは久しく待ちし光をのぞみてつどう わたしはまつよ光を草の原の小さき水辺と 尊き遠きみずうみ やがてくらき青さはよあけとともに(光にとけて ここにいるここにいるよいまここにいる ちいさき水辺のほとりに 光となりて …

かけら

そこにはもう ないのだ 音のみぞしる さざなみの そこにもうなくとも カタチあり 美しき、よあけのうまれの朝 むかしのことばは むかしの「もの」語りは わたしの、 わたしの かけらをのこしていく そのかけらを またこなごなにしては 絵の具にし わたしは …

一鱗

さいはてに おおうみの 水面 一鱗の みつけし われも いきる よろこび 一鱗とは その言葉を知るほんの二日前に 朝日にひかる水面にきらりと うつる光をみた その光をたよりに鳥が魚をとるのだよ と傍らの人がおしえてくれる わたしはそれをおしえてもらって…

生き延びるための、

文章を書くことが好きだというよりも まさに言葉を書くことで自分と対話する そこにだれかが何かを言ったとしても それはわたしの世界であり わからないといわれても それでよく 共感した、と言われても 苦悩に満ちてる、大丈夫? と言われてもそれは仕方な…

・ わからぬことが多すぎて天を仰ぐのだと あきらめることは真理を明らかにすること手放すことは無くすことではないと ささやかにきこえぬほどのことに耳を傾けないと濁音にのみこまれる またあきらめきれぬ まがいもの真実が私の前を 横行する 蝋燭を灯して…

手放すこと

手放すことは失うことではない よろこびを持って手放すと 手放し方はしっていた けれど 手放すことはさしだして なくなってしまうことだと おそれおののき 握った手から落ちていく砂を眺めながら もう目の前にない現実さえも 握っていた いいえ手放すことは…

芙蓉

芙蓉 夏の朝 水のはったガラスには 芙蓉の花が満面に生けられている 幼きわたしが 朝起きると洗面所の金たらいに 水が張ってあるのをしる その一杯のみのたらいの水を みなが掬って顔をあらう 気づくといつのまにか 打ち水が玄関先にまかれており 涼をとるよ…

雲の纏い

雲も重いと雨になるどうも私はみずからの雲をあつめてしまいがちかろやかに浮かぶ雲になりたい ほんとうに雨を降らすときは天にいくときだ、と傍らのひとがいう雨を降らさないからといって雨の素がないわけではない軽やかだからといって哀しみが内包されてな…

心ふるえることを

よあけをみにいっていたが きのうは日暮れにたちあった 魂のふるえることだけをしよう リラックスして 他の人はよいのである 自然に触れるのよ と 言葉もかえる 思考もかえる 距離ができてしまった のは波動がちがうだけ 大丈夫 また振動が重なれば であう …

詩編23

He makes me lie down in green pastures; みどりの野に憩うわたしにhe leads me beside still waters; 水をあたえる神は he restores my soul. わたしのたましいをいきかえらせるHe leads me in right paths for His name's sake. 光の道へ 神よ Even thoug…

もし

苧麻=もし 朝鮮から伝わる苧麻ちょまのことを 現地ではもしというのだ なので日本ではからむし 韓もしからの言葉だろう もしを扱っている店にいくと 現地に精通している友がここは 死装束をつくる布屋さんだよと いう わたしにとって 大切、とは 切るに忍び…

紙にかく

直に描く とは 直に描くことが なくなりつつ あり ではいま あえて 描こう ではないか 描こうではないか 芯のところで こころがいう 私の雨露うろ、と 削られてしまった 心の片かたわれ、と 燃えつき 炭になってしまった わたし そのものたちと 墨汁となり …

舟 ただ 舟にのりこんでしまった 舟は凪ではうかんでるだけ 風がおきるとうごく 風が強いとゆれる わたしはどこにいくの 櫂をもてと友はいう その舟の船着場は あのひとの寄る辺 あのひとはよあけとともに漕ぎだそうと している まだ暗いうちに まだ暗いうち…

灰仕立て

たき木、はひとなる、さらにかへりてたき木となるべきにあらず。しかあるを、灰はのち、薪はさきと見取すべからず。しるべし、薪は薪の法位に住して、さきありのちあり。前後ありといえども、前後際断せり。灰は灰の法位にありて、のちありさきあり。 道元和…

土に綴る、土にうたう

https://youtu.be/ZqVkWhvbNmA もう枠にとどまることができない 土によばれて、 もしあるのなら 土の譜に 星の譜に こころをあずけて 歌っていきたい とすぐに忘れて 忘れたこともわすれて 何度もあきられるほどに ほうぼうからのサインに 気づくことに いま…

命を装う

・ 冬に口紅をかいました 多くの朱から店員さんに選んでもらう ルージュ(イタリア語で確か赤) よくかんがえてみると このように赤い色の口紅を 手に入れるのは初めてかもしれない 慣れない感じで口紅をつけると 紅をさしている、と二人からいわれました 紅…

ヤンファの花に寄せて

ほんとうのなまえは かくしておくものだ とらわれないようにと あなたのなまえは わたしのなまえは とはなびらが かさなるように かりそめの なまえが 芯の(真の) わたしをかくしていく わたしがなにものなんて あなたには わたしでさえ わからないのに う…