かやつりぐさ

綴文字 紡グ詩

映画、本

一鱗

さいはてに おおうみの 水面 一鱗の みつけし われも いきる よろこび 一鱗とは その言葉を知るほんの二日前に 朝日にひかる水面にきらりと うつる光をみた その光をたよりに鳥が魚をとるのだよ と傍らの人がおしえてくれる わたしはそれをおしえてもらって…

生き延びるための、

文章を書くことが好きだというよりも まさに言葉を書くことで自分と対話する そこにだれかが何かを言ったとしても それはわたしの世界であり わからないといわれても それでよく 共感した、と言われても 苦悩に満ちてる、大丈夫? と言われてもそれは仕方な…

「あらない」

・ ひらがなの、素朴な音が好きだ 少し熱が出ようとしている予兆の心身に 手紙が届いた https://ameblo.jp/mirumirumanimani/entry-12760929142.html みるまにが 投函してくれたそのてがみは 時限装置のように 弱る私にじわじわと 未来からやってくる助け手…

アフリカ旅日記

..アフリカ旅日記ゴンべの森へ星野道夫 星野さんは写真もだけれど文章が大好きで、私の学生時代法然院近くのちいさなちいさな自然観察のギャラリーで個展をされててお目にかかったことがある。人柄は想像した通り文章そのままのあたたかい方だった。 たぶん…

はじまりが見える世界の神話

はじまりが見える世界の神話 植朗子編著 阿部海太絵 数年前、帰省先の金沢にオヨヨ書林というあか抜けた古書店ができた。 帰省するときはたいていお盆か年末年始で どこも開いてないのだがここは開いていて 叔母たちの営んでいる 理容院のほんの数歩のところ…

動いてる庭

ジル.クレマン 山内朋樹訳 みすず書房 この詩的なタイトルだけで読んだ気になる ドキュメンタリー映画はほんとうにうつくしかった 「この惑星は庭とみなすことができる」 「生はノスタルジーを寄せつけない そこには到来すべき過去などない」 クレマンの何年…

何度と重ねては欠けていくのだろう

満ち満ちているものがときはなたれていく のが満月であるのなら 欠けている 欠けきっている そのみえない月は 満ちていくための 月 かけている そして また満ちていくとき 満ち満ちて また欠けていくとき 幾度と重ねてはかけていくのだろう 重ねては また か…

.たびすることば10衣

衣 ハルモニが死んで 友が美しい所作で 彼女を包んでいく 麻なのか大地の白さを 含んだ衣で包んでく 弔うというのは 祝うのと とても とても 似てる わたしの、 15歳に ありたかった チマチョゴリを わたしの 辛い過去を そこを封印して 笑いながら けれど …

紙の本がすき

どんなに遅読で幅ひろい知識がなくても、こうしてデジタルツールを使って書いたり読んだりしていてもやっぱり紙の本が好き 今号の暮らしの手帖で佐藤雅彦さんが 選択できる蕎麦屋がある至福について書いてるが、同じようにその背表紙のタイトルの並びを見て…

女はみんな生きている

n’s cinema roomよりreport コリーヌ.セロー監督 Caos 邦題女はみんな生きている 知る人ぞ知る、美しき緑の惑星の、監督。 、、、、、、、、 平凡にこなしてる日常の中にもそんなもんだと半ばあきらめつつすごしている そんな女。 非情な日常だとしてもいつ…

八つの話.6

'人生の装備' 石川直樹の本で装備、がタイトルに入る本がある。 また違うけれど昔読んだ池澤夏樹の本でもスティルライフというのがあった。 ミニマリストというのも流行っているらしい 最小限の、けれど生活できる範囲で自分らしさをつくりだすこと。 山行は…

t h e e s s e n c e

ハービーハンコックの比較的新しいアルバム(と思っていたが15年以上前にでたもの)を久しぶりにきいた、チャカカーンが歌っている(the essence ) いきなり あなたは自分の数字をしっているの? と歌い出す。 自分の中につきつめれば何があるのか何に長け…

月満ちる/一本の木

2017/9/8 満月マルシェのつくりかた出版記念パーティーにて 聖なる予言という20年以上前に流行った本を友人が読み返しているときいて私もまた読みたいなと思い出していたがその中でコインシデンス、偶然の一致という話があったと記憶している。いろいろなこ…

八つの話.5

'rebuilding center' 「私はあなたを建て直す」*1 「棄てられた礎に建てる」*2 ある意味私も、そして夫にとってもテーマになる言葉だと思っている。 八ヶ岳の帰り、きっと夫がすきであろう諏訪にあるリビルディングセンターなる場所をみつけ足をのばした。 …

八つの話. 4

'目を瞑る' 不思議とこちらから近づくと偶然が重なるというか、むこうから、そうだよ、いまはそのときなのかとおしえてくれることがある。 、、、、、、 ついこないだ目が本当にみえなくなってしまった。 それも瞑想の会に参加して翌日。 いまも文字をみない…

i am lonely but not alone

以前出会った、さみしいかしの木という歌。歌詞はあの、やなせたかしさん https://m.youtube.com/watch?v=m0-Bi4QcpXQ 風のような友人と、水のような友人と一緒にいたとき、木のようだ、といわれた私は、そのとき自分を認められなくて、風をうらやましく水を…

夏に至る

今日は 太陽と月の巡りの中で、1番日照の長い日。 夏至。 実は梅雨どきで冬至よりも光がすくないともいわれているようです。 その夏至と、冬至に近い日にtreeのちいさなマーケットはあります。 特に普段から出店とかしてるわけじゃないのに、ゆるくそのとき…

ぼくの叔父さん

ジャックタチのぼくの叔父さんシリーズが好きだった。 フランス映画のお洒落さとコミカルさ。 立ち位置的には少し寅さんともかぶる? こないだ娘の友達がお茶をたててくれた。季節の和菓子をこれから一年続けて食べる、、という夢みたいな企画の中で、お茶の…

cafe2

常に失恋状態だ というしょっぱなの友の言葉に 自分の中にあるなにかが共鳴してしまって、それどういうこと?ときくのだけれど説明できないという。 さみしさからはじめよう。というテーマの我が家でのブックトークカフェはまさかの本不在ではじまった。 「…

アンジュール

昨日学生時代の親友と数年ぶりに電話で話した。 ふとおもいだすのは、アンジュールという絵本をくれたO いまどうしている? わたしより連絡をとっていただろう電話の友にきくがもうかれこれ5年以上は音信不通だとか。いま新宿にいるとかいないとか。最後にき…

an

春に高松港から豊島という島に渡るのに待合室にいったらにこやかなおじいさんたち数人をお見かけした。大きな待合室の横に療養所の事務所をみつけここにもあるんだ、と心に留めながら旅から帰った。高松港からすぐの大島という島に国立青松療養所、というと…

お気に入りの、早川ユミさんの本を梅仕事の前にひっぱりだしてみる。 たいていの場合それ以外のことばをいただくのだけれど。 見守る。放置でも干渉しすぎでもなく。自分のやることを淡々とやりつつ。 今日は暑くなりました。 水やりもしよう。 こどもは種の…

生きる言葉を延ばすために

誕生日になると 何か目の前にメッセージがふとやってくることがある。 何気なく普段みない本棚にある大昔にいただいたちいさな詩集をひらくと目に入ってくる言葉。 、、、、 ひとが ひとでなくなるのは 自分を愛することをやめるときだ。 自分を愛することを…

日本の庭には造形的な美しさだけでなく、精神的な感動がある

イサムノグチによるフラー彫刻 《「イサムノグチ宿命の越境者」よりメモ》日本の庭は多分彫刻ではないか京都こそ偉大なる教師庭は、空間の彫刻 日本の庭には造形的な美しさだけではなく、精神的な感動があるそう説明するイサムに「空間スペース」という概念…

旅の派生

前もって知識を得るよりも、実際に作品をみてから湧いてくる知識欲を大切にしたい。 行きたい場所はある程度設定はするけれど、そこについて詳しく調べないことが多い。イサムノグチ庭園美術館もそんな感じでたずねた。 案の定というかやはり沸々と湧いてく…

私たちは失敗者でも失格者でもない。

The Inner Voice of Love HenriNouwenより 私たちの心の中には現実に痛みがある。 自分の本物の痛みだ。今ではそれは避けたり、無視したり、抑えつけたりはできないこともわかっている。私たちにばらばらになってしまった人類と一致協力して生きる義務をおし…

大いなる沈黙

http://www.ooinaru-chinmoku.jp/DVDをコレクションするタイプではないのであまり買うことはないのですが、これはでたら手元においておきたい映画でした。中学生の時にみたバベットの晩餐以来です。映画マニアでもないので詳しくないのにどうしてこうもマニ…