はじまりが見える世界の神話
植朗子編著
阿部海太絵
数年前、帰省先の金沢にオヨヨ書林というあか抜けた古書店ができた。
帰省するときはたいていお盆か年末年始で どこも開いてないのだがここは開いていて
叔母たちの営んでいる
理容院のほんの数歩のところにあり、
金沢というといつもここにいく。
ある時たまたまされていた個展で
阿部さんのことを知る。
阿部さんの色彩の感覚と繊細さ。
しばらくして
挿絵にするというこの世界各地の
神話が紹介された本を手にする
私が慣れ親しんでいた「聖書」もある意味神話なのだということに気がつく。
感覚がとぎすまされてないとすぎさっていくような
風や土や日の光、雨、落雷そんなものが
直接的に濃縮されたものが「神話」なのではないかと感じた。
説明のし難い、そしてわかりにくい
そんなもやのかかったような世界をあらわした世界観。
語り継がれてきたものが私たちの、今の感覚に添えているのだろうか。
もやがかかってはいるものの
この100年に一度かの世界的なパンデミック状態の中でそれぞれがそれぞれに敏感になる中で絶好の機会なのではと、
その感覚に近づきたく親しくなりたいといまは思っている
世界の神話とあるが
その中には
琉球神話
日本古代神話
日本中世神話
も含まれていて興味深い。